4大化後にはセンター試験

昨日・今日は入試センター試験。ニュースでは盛んに大学全入時代と絡めて報道されている。

先日入手した,
中央公論 2007年 02月号 [雑誌]

でもいろいろな切り口から分析が加えられている。『小学校教師化する大学教授の仕事』に書かれているように大学格差時代は,どのようなレベルを維持できるかで教員の役割が大幅に変わってくるし,入試科目にも影響してくるだろう。特集の前に掲載されている過激な論客である西部邁さんの『知識人、この滑稽なるもの 私は発きたい、戦後日本の教育、大学、知性の堕落』も耳に痛い。
大学のランキングも以前から度々なされるが,昨年出された,

は大学人として当然目を通しておかなければならないだろう。


財務力,経営革新力,研究力,教育力,就職力など,国公私立大学の実力が数字で丸裸にされてしまっている。有名大学の学長へのインタビューでその戦略も知ることができる。2002年ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊さんへのインタビュー記事『合併を本気で考えないと国立大学は潰れてしまう』の指摘も痛切である。この点は以下の記事でも裏打ちされよう。

本学の教育研究費の現状もこれから逸脱しておらず厳しい現状であるが,新しい大学でもできる学部・学科によって必要な経費は大きく変わるだろう。その一方で,

の中にある『個人的には、大学教授と公務員に注目した、もう一つの記事が気になりました。両方の職業に共通なことは、身分の安定という意味で、制度的、慣習的に一般企業よりよい待遇である職種だったことです』という指摘にも耳を傾ける必要がある。要は“説明責任”ということであろうが,それはこのブログで再三指摘している大学人としての社会への情報発信の重要性とも当然関係してくると考える。その日に向けて,本学でもより多くの取り組みが待たれるし,県民からも是非いろいろご指摘いただきたい。
最後に余談だが,「週刊東洋経済 2005年10月15日特大号」は昨年の函館出張に東京経由で行くときに駅の売店で手に入れたもので,東京で会った知人・友人たちともこの本をネタにいろいろ議論した。また,以前ある仕事でお世話になった方が一部の記事を担当されていたという意味でも縁が深い。