またも出てきた過去の亡霊(追記あり)
- 核燃料物質:新潟女子短大に微量の物質 /新潟(毎日,2009/02/14)
- 文部科学省サイト“酢酸ウラニル”検索結果
- 参考(県内の過去の類似事例):新潟で核燃料物質「酢酸ウラニル」 環境への影響なし(産経,)
これに関係する経緯については個人的には2008/09/03に記してありますが*1,無くなる直前の県立新潟女子短期大学の名前がこのような形で出てくるのは,各方面で活躍してくれている卒業生のためにも残念です。
なお,今回出てきた化合物そのものについては後日私からも「環境」の視点で解説したいと思います。
これに限らず,遅れて着任した身としては短大は開学時にかなりのマイナス部分を背負ってスタートしたように実感しています。春からスタートする新大学については,希望を持って目指してくれている受験生のためにも,そのようなことがないように在籍するスタッフの一人として努力したいと思います。
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※追記(2009/02/15)
- 硝酸ウラニル - Wikipedia | ウラン(イエローケーキの解説参照)
- 中原勝儼,「無機化合物・錯体辞典 」,講談社(1997) ※p.203に酢酸ウラニル,pp.382-383に硝酸ウラニル
- 桜井弘,「元素111の新知識 第2版」,pp.370-378,講談社ブルーバックス(2009)
今回見つかった酢酸ウラニル,硝酸ウラニルについては以下を参照。ウラニルはUO22+は金属ウランを得る粗精錬工程で得られる。
「無機化合物・錯体辞典 」には無水和物,一,二,三,六水和物があることが記されており,Webでは以下にウラン化合物の構造データが出ていてかなり変わった形をしているUO2(NO3)2(OH2)4の構造を参照できる(他に六フッ化ウランUF6も掲載)。
UO2(NO3)2(OH2)4
なお,本間サイトで『放射能』に言及したページは以下になる。
誇れる情報だけでなくこのような負の情報(危険度や安全性なども示して)も直ちに大学の公式サイトで詳しくアナウンスする責任があると思っている。
*1:これが引き金になって全学的に積年の不要試薬処理に至ったものです。