ネット情報の信頼度とGoogle PageRank,そしてアクセス解析
昨日の記事とも関連して。2006/01/05に泉田新潟県知事が開設している個人ページについて書いた際にPageRank(Google ツールバーをインストールしれば参照可能)についても言及した。
そのPageRankについて,やはり個人で著名なWebサイトを運営している国際連合大学副学長の安井至さんが以下のようなことを書いている。
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C先生:昔から、インターネット情報のインチキさについては、議論がされてきた。しかし、最近、情報化社会が進んで、どのぐらい信用できるサイトなのか、簡単に判断がつくようになってきた。
インターネットサイトの信頼性の判断基準に使うのは、以下のような項目だ。
(1) GoogleバーのPageRankの値が一定以上のサイト。
(2) 個人HPなら実名と連絡先(メールアドレス)があること。組織HPなら連絡先(メールアドレス)のあるサイト
(3) 定期的に更新されているサイト。
《 中 略 》
C先生:経験的には、(1)、(2)、(3)を同時に満足するということならば、「そのサイトの表紙ページのPageRankが最低でも40%以上あること」、が条件。もしも(1)だけで判断をするのであれば、「60%以上」ならかなり信頼できると判定してよい。
また,泉田知事のページではアクセスログも参照できるようになっていて,情報を一方的に出すだけでなく,反応を確かめる努力もされている。このようなアクセス解析はビジネスの世界では当然でSEOという言葉もすっかり日常語になっている。これからの大学もこのことを意識しないで県内外の市民や高校生にアピールすることは不可能だろう。
アクセス解析システムには多くの企業が取り組んでいるが,つい先頃Googleが無料で高性能のツールを公開したことで話題になっている。
筆者も独自ドメイン名を持っている強みでこれを利用しており,以下が表示されるデータ例で,どこからアクセスして来ているかが地図でわかるようになっている。世界中から見られていることがよくわかる。
※2006/01/15のGoogle Analyticsレポートから
なお,Google Analytics利用以前から行っている自作サイトコンテンツのアクセス解析についてはSTS学会などで定期的に発表している。以下の例では“新潟水俣病”をキーワードにした検索で来訪があることや,学生と共同制作した“抗生物質”関連データ集へのアクセス状況,“鳥インフルエンザ”情報への公的機関からの利用などを示している。
さらに,大学の講義で学生にブログを利用してもらう場合は(例えば2005/12/16参照),そのアクセス数が内容(取り上げているキーワードの種類や量など)や更新頻度の客観的な評価基準になり得るだろう。
最後に余談で『環境』ネタになるが,冒頭の安井さんとはネット上で少しばかり情報交換したことがあって,昨年10月に新潟市の朱鷺メッセで開かれた公開シンポジウムでコーディネーターとして来県された際に,フロアから質問させていただいた上に終了後にご挨拶させてもらうことができた。
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※追記(2006/01/24):うっかりしていましたが短大のサーバでもアクセスログをとっています(下の画像は本日のもの)。サーバが立ち上がった時に設置業者のSEさんにお願いして入れてもらい,今は別ソフトになっています。サイト維持に年数千万円かかっているはずですから費用対効果の意味でも参考になると思います。