他大学との連携とオープンコースウェア

大学入試センター試験が始まり,新潟は晴れているが関東地方などで雪が降って受験生は苦労させられている様子。4大化すればセンター試験を導入することになっていろいろな意味で大変になるだろう。
さて,構想案には,他大学との連携と棲み分けの両方に触れているが,放送大学やネット大学などのことを考えれば県内外の大学との連携は避けて通れず,新潟に優秀な学生を呼び寄せるための協力も検討に値する。
ネット大学に限らず,大学が講義内容をオープンにして誰でも学べる環境つくりが進んでいるのも見逃せない。例えば以下では,大阪大学京都大学慶應義塾大学東京工業大学東京大学早稲田大学名古屋大学の名前が並んでいる。

教材はPDF版もあるがビデオ形式もある。ビデオの場合,スタジオ録画でなく講義をそのまま録画したものは音質などが問題になる場合も少なくないし,撮影・編集者の技術も問題になる。最近は安価なホームページ作成用ソフトウェアでもかなりのことができるが,大学の講義として公開するにはそれなりの品質が求められるだろう。この点については,筆者の経験を別タイトルで。
またネットに公開するのであれば多人数が同時に利用する場合を考えて,大容量で高性能のサーバも必要となる(これは県の他の機関のものを活用したり民間の安価なものを使うことも可能)。県内他大学の状況は調べていないが,新大学で設備やスタッフを用意して,単位互換も考えて相互利用することも考えられる。その意味でも開講科目については十分吟味する必要がある。
さらに,講義以外のコンテンツとして例えば,高齢化が進んでいる新潟水俣病患者さんの対談などを録画して公開するようなことも公立という立場では必要ではないだろうか。もちろん,『地域振興』,『企業戦略』,『新産業の創造』(2006/01/08に書いたWebラーニングプラザなどが参考になる),あるいは県内の小・中・高校での学習や市民へのサービスという面でも力を発揮するだろう。
他大学との連携という面で他に考えられるのは,協力して学会の年会を誘致するなどのこともやり方によっては可能になることで(前にいた大学ではある学会の支部会を国立・私立関係なく協力して開催したという経験がある),大学の設備や朱鷺メッセなどの有効利用という点でも情報交換していくことは欠かせない。
早急に設備面などいろいろなことを同時に考えていかなければいい大学はできないのではないだろうか。